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ユーザー中心のスマートシティ

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どうやら私たちはスマートシティの概念をアップデートする必要がありそうです。
技術中心で考えるスマートシティからユーザー中心のスマートシティへと。

エネルギー利用の効率化やさまざまな公共サービスのDX化は、気候変動への対応や人口減少にともなう税収減少から財政面に課題を抱える地方自治体にとって必要な方策です。しかし、そうした側面のみに着目し、技術主導でスマートエネルギー化やデジタル化を進めるだけで、そこで暮らし働く人たちが幸せを感じられる街になるかというと疑問が残ります。環境への意識や社会的倫理だけでなく、街の人口密度や年齢別の人口構成も変化していく中、医療、教育、介護や子育て、通勤や通学、日常の買い物行動などを含めた市民の生活がより良いものになるために、これからの街をどうデザインするか?という観点から考えなくては、スマートエネルギーの導入も、DX化も、市民が感じる暮らしの充実にはつながらないものになってしまいます。

技術的な観点から考えるのではなく、市民の暮らしの充実のためには街をどんな風に変えていけばいいのだろうか、と考えてみること。市民に喜んで利用できるスマートシティのデザインには、そうしたUXの視点が欠かせません。

市民の経験という視点からデザインされた例としては、たとえばデンマークのコペンハーゲンでは、市民が快適に自転車移動できるよう自転車スーパーハイウェイを整備した例があります。これはエネルギー政策「コペンハーゲン2025気候プラン」に定められた「市民の移動の75%を徒歩、自転車、公共機関にする」という目標に基づいた、市民の自転車による移動の比率を増やす政策を実現するためのデザインです。ただ自転車専用道をつくっただけでなく、センサーシステムを利用して、サイクリストが時速20kmを維持している限り、交差点はずっと青信号なのでストレスを感じることなく走ることができる、グリーンウェーブという仕組みが導入されているそうです。

市民が快適に自転車移動できるようにするデザインを考えることが先にあり、そこに必要なテクノロジーが採用されています。利用者の体験を良くするには?が先、その実現に必要なテクノロジーは?があと。この順番で考えることで、実際に自転車移動の割合が増えるという社会的なインパクトにもつながっています。

こうした形で市民の視点を入れたユーザー中心のスマートシティを実現していくためには、自治体、企業、そして市民の互いの協力が必要になってきます。自治体や企業が主導するプロジェクトでも、市民が参加できる場やプラットフォームを用意することで、産官民の共創が可能になります。

今回はデンマークのロスキレ大学でスマートシティの研究を行っている安岡美佳さん、兵庫県加古川市や静岡県浜松市で、多様な人がまちづくりに参加できるデジタルプラットフォームを用いて人々のウェルビーイングを実現するプロジェクト「Make Our City」をリードするコード・フォー・ジャパンの関治之さんをゲストに迎え、なぜユーザー中心のスマートシティが必要なのか、市民が参加して街をデザインするためにはどうすればよいか?を、国内外の事例も交えながらディスカッションします。

※本イベントは終了しました。

日時:2022年2月8日(火) 16:00-18:30
主催:株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行、株式会社ロフトワーク
ゲスト:北欧研究所 安岡 美佳
    一般社団法人コード・フォー・ジャパン 代表理事 関 治之
聞き手:株式会社ロフトワーク 執行役員 兼 イノベーションメーカー 棚橋 弘季
    株式会社三井住友フィナンシャルグループ 企画部サステナビリティ推進室 室長代理 木村 智行

定員:100名 
参加費:無料
配信:Zoom(ウェビナー)

以下記載の注意事項をご確認の上、お申込ください。

・Zoomでのウェビナー参加またはYoutubeの視聴が必要となります。
 ご参加の際は事前に参加または視聴可能かご確認をお願いします。
 (ミニワークショップの参加は、Zoomの利用が必須となります。)
・イベント申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
・参加、視聴URLはイベント日前日までにご連絡いたします。
・参加者の皆さんの写真や議論の内容は後日loftwork.comおよびGREEN×GLOBE PartnersのWebサイトに掲載する場合があります。
・プログラムは、予告なく変更される場合があります。
・本イベントの取材をご希望の方は、GGP事務局(ggpartners_info@ea.smbc.co.jp)までお問い合わせください。

16:00-16:10

Opening / introduction

16:10-16:25

Session1
「デンマークの市民参加型のスマートシティづくり」
 北欧研究所 安岡 美佳

16:25-16:40

Session2
「日本の市民参加型スマートシティプロジェクト『Make Our City』」
 一般社団法人コード・フォー・ジャパン 代表理事 関 治之

16:40-17:25

パネルディスカッション

17:25-17:30

Closing

17:30-17:40

休憩

17:40-18:30

ミニワークショップ
チームごとにブレイクアウトルームに分かれてのワーク
 ・あなたのまちをしあわせにするには?
 ・どんな「市民参加」ができそうか?

  • ロスキレ大学准教授/北欧研究所代表/国際大学 GLOCOM 客員研究員/JETRO コンサルタント 安岡 美佳

    専門は社会におけるIT。北欧のデザイン手法(参加型デザインやデザインゲーム・リビングラボといった共創手法)を用い、ITやIoTなどの先端技術をベースに社会イノベーションを支援するプロジェクトを多数実施。著書に『リビングラボの手引き – 実践家の経験から紡ぎ出した「リビングラボを成功に導くコツ」』、『37.5歳のいま思う、生き方、働き方』など。

  • 一般社団法人コード・フォー・ジャパン
    代表理事 関 治之

    「テクノロジーで、地域をより住みやすく」をモットーに、会社の枠を超えて様々なコミュニティで積極的に活動する。住民や行政、企業が共創しながらより良い社会を作るための技術「シビックテック」を日本で推進している他、オープンソースGISを使ったシステム開発企業、合同会社 Georepublic Japan CEO及び、企業のオープンイノベーションを支援する株式会社HackCampの代表取締役社長も勤める。また、デジタル庁のプロジェクトマネージャーや神戸市のチーフ・イノベーション・オフィサー、東京都のチーフデジタルサービスフェローなど、行政のオープンガバナンス化やデータ活用、デジタル活用を支援している。
    その他の役職:総務省 地域情報化アドバイザー、内閣官房 オープンデータ伝道師 等

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