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「これからの田園都市」の姿を構想する 〜環境危機とウェルビーイングの時代の都市のあり方を考えるワークショップ〜
イベント終了
ワークショップ
都市と農村の利点を組み合わせる「田園都市」の概念
産業革命が19世紀のイギリスでは、人々が自然から隔離された生活で、高い家賃や失業、生活環境の悪化に苦しんでいました。
その状況で社会改良家のエベネザー・ハワードが「都市と農村の結婚」をコンセプトとして提唱したのが「田園都市」という都市形態。その後、日本でも阪急や東急などの企業がこのコンセプトに影響を受けた都市開発を進めた歴史があります。
地方と都市が融合した独自な魅力あるまちのあり方をプロトタイプ
環境危機への対応とウェルビーイングな社会の実現が求められる現在、デジタル田園都市国家構想がこのコンセプトを蘇らせ、地方の良さと都市の良さが融合したまちづくりを提唱しています。
地方が直面する人口減少や高齢化、産業空洞化といった様々な課題が重なった現状は、ハワードの19世紀イギリスの状況にも酷似しています。すこし異なる点があるとすれば、「農村」が自身の魅力を忘れつつあることでしょうか。
現在において「これからの田園都市」を考える場合、その魅力をちゃんと覚えている地域の方々や地域の自然・歴史や文化といったものの力を集結して、「みんなで田園都市の姿を構想する」ことが必要だということかもしれません。
今回のワークショップは、「みんなで田園都市の姿を構想する」ためには、それぞれ異なる背景をもった多様なステークホルダーがどのような座組で話し合いをすればよいかを考えるためのプロトタイピング=実験です。
自治体、都市部企業、地元企業、大学、NPO、地元市民などが一堂に介して、ある都市のこれからの田園的姿を夢見てみる。そんな実験のイベントを開催します。ぜひご参加ください。
3つの地域独自の取り組みから新しいまちの在り方を考える
「暮らしを営む人々を巻き込んで、地域でチャレンジするワクワクを創るには?」「人と自然との絆のあるエコタウン。まちづくりを担う次世代人材が育つ場・しくみは?」「100年先まで使える家具を作るには?」をテーマに、地域ならではの特徴・魅力や、取り組みを起点に新しいまちづくりのためのアイデアの種を見つけるワークショップを開催します。
ワークショップの3つのテーマ
テーマ1:暮らしを営む人々を巻き込んで、地域でチャレンジするワクワクを創るには?(兵庫県三木市)
三木市が進める内閣府にも認定されたSDGs未来都市の中で、市のモデル事業として位置付ける「青山7丁目団地再耕プロジェクト」で、地域内外の「こんなことをやりたい!」という思いを持つ仲間を募集する「チャレンジショップ」を計画しています。 まずは、施設整備までに、棚貸による地域内外、世界から集まったチャレンジャーたちが、自分の『推し』を発信し、新たな繋がりとビジネスモデルの構築を目指します !
新たな地域の魅力創造プロジェクトの仲間になり、複数の「やりたい」が積み重なることによって、人びとが集まり、誰もが楽しくすごせる居場所を作るには?まちに住み、暮らしを営む人々を巻き込んで、まち全体で連帯感を生み出すには?チャレンジャーたちによる色とりどりな離れた場所でのまちづくりをしてみませんか。
【テーマ提供者】清水 暁彦(三木市役所総合政策部縁結び課 主幹兼地方創生係長)
テーマ2:人と自然との絆のあるエコタウン。まちづくりを担う次世代人材が育つ場・しくみとは?(埼玉県所沢市)
都心から30kmという交通の利便性の高さと、豊かな自然環境が共存するベッドタウンとして発展してきた所沢市。
限りある資源やモノを大切に使っていくという基本的な人の生き方に立ち返り、地域の貴重な自然資源を守り育てる「エコタウン」を築くため、2014年に『マチごとエコタウン所沢構想』を策定しました。所沢市が掲げる「エコタウン」とは、金銭やモノの豊かさではなく、互いに助け合い、誰かのために汗を流す“人と人との絆”、自然への畏敬の念を忘れず、自ら寄り添う“人と自然との絆”がちゃんとある社会です。
未来の子供たちに今ある豊かな地球環境を残すため、限りあるエネルギーや資源に過度に依存してきたライフスタイルを転換し、地域の貴重で豊かなみどりを守り育てていくことが必要です。そうした社会の実現のためには、自ら主体的に取り組み、そして、周りに波及させていくような“人”が育つ仕組みをつくることが大切ではないでしょうか。
所沢市をフィールドに次世代の人材が育つ場・しくみを一緒に考えませんか?
【テーマ提供者】齋藤 伸宏(所沢市環境クリーン部マチごとエコタウン推進課課長)
テーマ3:100年先まで使える家具を作るには?(岡山県真庭市)
市の面積の8割が森林である岡山県真庭市。登壇者の平澤さんは、木々の成長に合わせた木材の消費、特に使い道が少ないとされている広葉樹の利活用に関する「SLOW WOOD」の取り組みを始めます。
広葉樹に代表されるナラの木は木材として使えるまでに100年かかると言われています。そういった森林環境に目を向けたとき、今とは異なる時間軸で木材の消費や利活用について考える必要があるのではないでしょうか。
近年の古着ブームで見られる、デニムなどの衣服を長く大切に「育てる」ように使っていくという価値観があるように、何十年、何百年と時を経て愛される木材の利用の在り方について共に考えてみませんか?
【テーマ提供者】平澤 洋輔(真庭市役所産業観光部産業政策課 主査)
開催概要
日時:2024年3月19日(火) 14:00-18:00
実施形式:オンライン(Zoom、Miro)
主催:株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行、株式会社ロフトワーク
定員:35名
参加費:無料
<こんな方におススメ>
・地域の特性を活かした、社会課題や環境課題の解決に取り組んでいる/取り組もうとしている自治体、企業の方
・環境負荷をかけない地方経済の活性化に取り組んでいる/取り組もうとしている自治体、企業の方
・地域でまちおこしに従事している方、地域で起業している方
・自然環境保全に取り組みたい自治体、企業の方
以下記載の注意事項をご確認の上、お申込ください。
ご注意
・オンラインでのご参加の場合、Zoomでのウェビナー参加が必要となります。
ご参加の際は事前に参加または視聴可能かご確認をお願いします。
・お申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
・参加、視聴URLはイベント前日までにご連絡いたします。
・参加者の皆さまの写真や議論の内容は後日、loftwork.comおよびGREEN×GLOBE PartnersのWebサイトに掲載する場合がございます。
・プログラムは、予告なく変更される場合がございます。
・本イベントの取材をご希望の方はGGP事務局(ggpartners_info@ea.smbc.co.jp)までお問い合わせください。
プログラム
14:00-14:20 |
イントロダクション |
14:20-14:55 |
テーマオーナープレゼン |
14:55-17:30 |
3つのテーマごとにワークショップ・ディスカッション |
17:30-18:00 |
ワークの全体共有とまとめ |
登壇者プロフィール
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三木市総合政策部縁結び課主幹兼地方創生係長 清水 暁彦
2015年から、兵庫県三木市の地方創生に携わり、日本が抱える人口減少社会という答えなき未来の創造に、日本全国や海外プロジェクトでのゼネコンで培ったチームによるPMの手法を活かし、どうすればできるか、仲間とともにチャレンジ中。 入庁9年 (2015年4月入庁)
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所沢市環境クリーン部マチごとエコタウン推進課課長 齋藤 伸宏
1973年生まれ。埼玉県所沢市出身。1997年所沢市役所入庁。税務、医療保険、福祉、公害対策、観光振興と様々な業務に携わり、現在は気候変動対策を中心に、エネルギーに過度に頼らず、貴重で豊かなみどりを守り育て、「“人と人”、“人と自然”との絆」を大切にする「エコタウン」の実現のための様々な施策を行っている。特に、PPAによる大型太陽光発電の導入や、欧州で行われている気候市民会議の開催に取り組んでいる。
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真庭市役所産業観光部産業政策課 主査 平澤 洋輔
広告制作プロダクション、大手広告代理店を経て、2017年岡山県へ移住。人口1,500人の村のローカルベンチャーでPR、事業開発をした後、SNSマーケティングなどを行うスタートアップを仲間と立ち上げる。2019年に真庭市へ引っ越し、2020年より現職。行政×クリエイティブで、「進化」を生み出すことをテーマに市民の豊かな暮らしをサポートしていく。