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Sustainability Deep Dive Vol.1 <九州大 古賀教授 登壇> 環境をめぐる「価値観」をアップデートするには?
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トークイベント
「サステナビリティと利益追求は両立しない」
「環境負荷削減はビジネスにならない」
こうした考えはもっともらしく聞こえますし、わたしたち自身もそうかもしれないとどこかで思ってしまいます。ですが、この一見両立しないものを両立させなければならないというのが、いまの人類が直面している課題です。
なぜ、両立しないと思ってしまうのか。それは、わたしたちが知らず知らずに当たり前と受け止めてきた結果なのかもしれません。
本当に当たり前なのか、それ以外の考え方はあり得ないのか。
サステナブルな社会を真に実現するためには、まずはいまのわたしたちの思考の枠組みを捉えなおす必要があるのではないでしょうか。
例えば、「自然」に対して、わたしたちはどのように向き合うべきか。
手つかずの自然を取り戻すべきなのか? 自然をコントロールすべきなのか?
このどちらを前提とするかによって、わたしたちのこれからの行動は大きく変わってきます。多くの日本人の感覚では、手つかずの自然がよいと思われるかもしれません。西洋的な考え方では、管理された自然を思い浮かべるかもしれません。
ですが、わたしたちはこうした前提に対して無自覚でもあります。だからこそ、協調するための議論がかみ合わないのかもしれません。そして、この二つ以外の考え方もあるはずです。
そこで、GGPでは有識者との対話を通して理解を深めていきながら、人間と自然の関係を捉えなおしていきたいと考えています。その先に、日本型のサステナビリティの展望を得られるのではないでしょうか。
真にサステナブルな社会をつくるために、私たちと自然とは何かについてDeep Diveしていきましょう。
Vol.1:環境をめぐる「価値観」をアップデートするには?
開催概要
ご注意
登壇者プロフィール
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九州大学芸術工学研究院教授 古賀 徹
専門は哲学。近現代の欧米圏の思想を中心に研究を進める。水俣病やハンセン病、環境破壊、全体主義、消費社会など、現実の諸課題に即して思考を続ける一方で、デザインの基礎論の構築を試みる。単著に『超越論的虚構-社会理論と現象学』(情況出版2001年)、『理性の暴力-日本社会の病理学』(青灯社2014年)、『愛と貨幣の経済学-快楽の社交主義へ』(青灯社2016年)、編著に『デザインに哲学は必要か』(武蔵野美術大学出版局2019年)など。
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大牟田未来共創センター 理事 山内 泰
ポニポニ(大牟田未来共創センター)理事の他、ドネルモ代表理事/株式会社ふくしごと取締役/東京大学先端科学技術研究センター特任研究員。芸術工学博士。地域を拠点に、近代的な社会システムの原理的に捉えなおす普遍的な問いを立ち上げながら、地域内の諸課題にコミットすると同時に、地域外とフェアな関係を築ける自律的な地域主体のあり方を探る。