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地域産品、郷土料理、アグリツーリズム、景観の美 〜イタリア・テリトーリオ戦略から学ぶ地域経済の再生 自然資本と一次産業を核とした地域社会の活性化シリーズ vol.1

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人口減少や産業構造の大きな変化を踏まえ、持続可能な地域社会を確立するため、新たに経済を支える産業創出の必要性に迫られています。この産業創出のポイントは「地域のアイデンティティを尊重し強化する」ことだと言えます。今求められるのは、歴史や文化、自然環境、そして、人々の想いや社会関係性といった地域固有の資源を生かした産業創出といえるでしょう。

地域産業の創出を考える上で参考になるのがイタリアのテリトーリオ戦略です。イタリアでは経済性偏重の地域政策の結果から都市の過密と農村の過疎の問題が顕著になった1970年代以降、歴史や文化、環境や住民意識などの非経済的な価値を重視する地域政策に舵を切りました。転換の際に鍵となったのがテリトーリオ概念。地域の文化、歴史、環境、その土地の農産物の価値を高め、都市と農村の新しい結びつきを生む社会システムを指す概念です。具体的な戦略としては、地理的表示保護を活用した地域産品の開発、地域産品を用いた郷土料理とワインのマリアージュ、農村を舞台としたアグリツーリズムなどをコンテンツとして、地域経済の活性化に寄与するものがあります。
テリトーリオ戦略の成功例として挙げられるのが、トスカーナ州のオルチャ渓谷です。自然環境を活かした農業、飲食、観光などの産業、まちや田園の建造物や居住地、蓄積された歴史や文化があり、それらを活かしつつ現代的に再生した結果、2004年に傑出した文化的景観として世界遺産に登録され地域社会の活性化につながりました。

今回のイベントでは、イタリアのテリトーリオ戦略の研究者である法政大学 経営学部市場経営学科教授の木村純子氏にイタリアの取り組み事例についてご紹介いただきます。また、国内でテリトーリオ戦略に近しい取り組みを進めている熊本県・黒川温泉旅館組合事務局長の北山元氏、広島県の瀬戸田でローカル(地元)とニューローカル(関係人口)をつなぐ場づくりを行なっている株式会社Staple代表の岡雄大氏をお迎えし、それぞれの取り組みをご紹介いただきます。最後は、地域のアイデンティティーを活かした産業創出について、パネルディスカッション形式で深めていきます。

トークセッション後には、軽食を囲みながら、登壇者と参加者の方々とのネットワーキングの場も設けます。
※トークセッション部分につきましては、オンライン配信/リアル会場でのご参加、いずれも受け付けております。

日時:2023年6月28日(水) 14:00-17:20

場所:【リアル会場】ロフトワーク渋谷 10
   〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア 10F
   MAP:https://bit.ly/3AD6EDJ
   【
オンライン配信】Zoomウェビナー

主催:株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行、株式会社ロフトワーク
定員:リアル会場:20名、オンライン会場:120名(応募多数の場合は抽選)
参加費:無料

以下記載の注意事項をご確認の上、お申込ください。

・Zoomでのウェビナーでご参加の際は事前に参加または視聴可能かご確認をお願いします。
・イベント申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
・オンライン配信お申込みの皆さまへは、参加、視聴URLはイベント日前日までにご連絡いたします。
・参加者の皆さまの写真や議論の内容は後日loftwork.comおよびGREEN×GLOBE PartnersのWebサイトに掲載する場合があります。
・プログラムは、予告なく変更される場合があります。
・本イベントの取材をご希望の方は、GGP事務局(ggpartners_info@ea.smbc.co.jp)までお問い合わせください。

14:00-14:15

イントロダクション

14:15-14:55

基調講演「イタリアのテリトーリオ戦略に学ぶ、地域経済システムのリデザイン」
法政大学 木村 純子

14:55-15:10

実践紹介1:熊本・黒川温泉の2030VISION
黒川温泉旅館組合 北山 元

15:10-15:25

実践紹介2:広島・瀬戸田のローカルとニューローカルをつなぐリビングルーム
株式会社Staple 岡 雄大

15:25-16:05

クロストーク「自然・文化・関係性。地域の資本を生かして新たな経済社会をつくる」
ゲスト3名とモデレーターによるクロストーク

16:05-16:10

トークセッション・クロージング

16:20-17:20

(会場でご参加の方々のみ)
黒川温泉や瀬戸田の食材を使った軽食を囲んで、ゲスト登壇者と一般参加者の交流
  • 法政大学経営学部 教授
    木村 純子

    法政大学経営学部 教授。ヴェネツィア大学客員教授(2012~2014年)。
    農林水産省・特定農林水産物等の名称(GI)の保護に関する法律施行規則第10条の規定に基づく農林水産大臣が意見を聴く学識経験者・総合検討委員(2015年~現在)。
    財務省国税庁・国税審議会酒類分科会・会長代理(2020年~現在)ほか。近著『イタリアのテリトーリオ戦略: 甦る都市と農村の交流』『持続可能な酪農: SDGsへの貢献』

  • 黒川温泉旅館組合事務局長
    北山 元

    2017年7月、黒川温泉観光旅館協同組合へ入社。熊本地震復興のプロジェクトマネージャーを担当し、公式サイトのリニューアルや、地域の関係事業者と連携した体験イベントの開発・実施。2019年4月に、黒川温泉旅館組合の事務局長に就任。2020年から、ポストコロナを見据えた資源循環型経済モデルを目指して「黒川温泉一帯地域コンポストプロジェクト」、「次の百年を作るあか牛”つぐも”プロジェクト」に取り組んでいる。

  • 株式会社Staple 代表
    岡 雄大

    岡山に生まれ、米コネチカットと東京で育つ。育つ過程で触れた世界の多様性や、旅をする中で触れた日本の地域毎の文化的ルーツの複雑性に魅了され、旅をし続けることを仕事にしたいと考えるようになる。大学卒業後は、スターウッドキャピタルグループの東京及びサンフランシスコオフィスで不動産やホテルブランドへの投資業務に従事。その後シンガポールで独立し、ホテルブランドへの投資戦略や経営企画に関するコンサルティングを行うが、2019年からはInsitu Japan(現 Staple)の本格稼働を開始。広島県 瀬戸田と東京都 日本橋に拠点を置き、都市一極集中ではない社会を見据えた場やまちの企画・開発・運営に情熱を燃やす。仕事をしていない時はスノーボードかバスケかお酒。山大好き。海は好きだけど泳げない。早稲田大学 政治経済学部 卒業。

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